チップ部品のサイズ早見表(0603・1608)|インチ/ミリ呼称と断面研磨の難しさ
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チップ部品のサイズ早見表(0603・1608)|インチ/ミリ呼称と断面研磨の難しさ

チップ部品の「0603」にはインチ呼称(1.6×0.8mm)とメートル呼称(0.6×0.3mm)の2系統があり、実寸が約7倍違います。サイズ呼称の早見表と、部品が小さくなるほど狙った断面を出せる技術者が限られる理由を解説します。

チップ部品06031608サイズ呼称

最終更新: 2026年6月26日

チップ部品のサイズ呼称とは|インチ系とメートル系の2つがある

チップ部品(コンデンサ・抵抗など)のサイズは、数字4〜5桁の「呼称」で表されます。ところがこの呼称には、長さの単位が違う2系統が混在しています。 ・インチ呼称(EIA系):1/100インチ単位。例「0603」=0.06×0.03インチ。 ・メートル呼称(JIS/IEC系):1/10mm単位。例「0603」=0.6×0.3mm。 やっかいなのは、どちらの系でも「0603」という同じ数字が使われ、しかも指す実寸がまったく違うことです。図面やメールで「0603のコンデンサ」と言われても、それだけではどちらか確定できません。 近年は車載機器の軽量化やスマートフォンの小型化に伴い、チップコンデンサの主流サイズは1005M(1.0×0.5mm)から0603M(0.6×0.3mm)へと小さくなり、0402M・0201Mの採用も進んでいます。サイズが小さくなるほど、断面研磨で中身を確認できる技術者は限られてきます。 このページでは、まず両系の対応を早見表で整理し、同じ「0603」で実寸が約7倍違う取り違えと、部品が小さくなるほど断面研磨が難しくなる理由を解説します。

チップ部品サイズ早見表(インチ/メートル/実寸)

代表的なチップ部品サイズの、インチ呼称・メートル呼称・実寸の対応です。実寸は規格上の代表値で、メーカー・品種により多少前後します。 注目すべきは、あるサイズのインチ呼称が、1つ小さいサイズのメートル呼称と数字で一致してしまう点です(例:メートル1608 = インチ0603、メートル0603 = インチ0201)。この「ズレた一致」が混同を生みます。

インチ呼称メートル呼称実寸(mm)
0100504020.4 × 0.2
020106030.6 × 0.3
040210051.0 × 0.5
060316081.6 × 0.8
080520122.0 × 1.25
120632163.2 × 1.6

同じ「0603」でも実寸が約7倍違う|インチ/メートルの取り違え

早見表のとおり、「0603」には2つの意味があります。 ・インチ呼称の0603 = 1.6 × 0.8 mm(メートル呼称では1608) ・メートル呼称の0603 = 0.6 × 0.3 mm(インチ呼称では0201) 面積で比べると約7倍、体積ではさらに差が開きます。1.6×0.8mmと0.6×0.3mmでは、研磨での固定方法・断面出しの難易度・観察倍率まで変わります。 断面研磨を依頼するときは、「0603(メートル呼称・0.6×0.3mm)」のように、呼称系と実寸を併記していただくと取り違えがありません。弊社でも受付時にどちらの0603かを確認しています。

小さくなるほど断面研磨が難しくなる理由

部品が小さくなって難しくなるのは、「脆くて割れるから」ではありません。最大の壁は、狙った断面を出すための位置精度と、それを安定して再現できる技術者がそもそも少ないことです。 ・断面位置の精度:観察したい面(部品の中央や特定の電極)を出すには、削る位置を数十μm単位で合わせる必要があります。0603(0.6×0.3mm)クラスでは目標断面の「許容幅」そのものが極端に狭く、少し削りすぎれば通り過ぎてしまいます。 ・固定・ハンドリング:極小部品は樹脂に埋めても保持が効きにくく、研磨中に位置がずれやすくなります。割れやすいというより、小さすぎて扱いが難しいというのが実態です。 ・ダレ・傾き:部品と周囲樹脂の硬さ差で、軟らかい側が先に削れて断面が傾くと、小さい部品ほどわずかな傾きで「狙った層」が断面から外れます。 ・観察:断面が小さいほど高倍率での観察が必要になり、ダレやキズがそのまま評価に効いてきます。下の拡大断面(いずれもスケールバー200µm)のように、0603のチップコンデンサ(左)でもチップ抵抗(右)でも、端子電極・はんだフィレットや内部構造を判別するには、この大きさでも高倍率での観察が前提になります。 これらを同時に成立させるには精密研磨の熟練が要り、安定してできる技術者は多くありません。実際、通常サイズの断面ですら「狙った面が綺麗に出ていない」仕上がりは珍しくなく、0603以下になると「研磨先が見つからない」という相談が持ち込まれます。

0603(0.6×0.3mm)チップコンデンサの端子部拡大断面。端子電極・はんだフィレット・内部電極の積層が確認できる。スケールバー200µm。
0603チップコンデンサの端子部拡大断面。端子電極・はんだフィレット・内部電極の積層が現れている(スケールバー200µm)。
0603(0.6×0.3mm)チップ抵抗の端子部拡大断面。抵抗体・端子電極・はんだフィレットの界面が確認できる。スケールバー200µm。
0603チップ抵抗の端子部拡大断面。抵抗体・端子電極・はんだフィレットの界面が現れている(スケールバー200µm)。

極小チップ部品を割らずに断面を出す弊社の進め方

弊社では、極小チップ部品に対して、サイズに応じて固定・樹脂埋め・段階研磨・仕上げの条件を設計し、狙った断面位置を割らずに出します。下は実際に断面出しした0603(0.6×0.3mm)チップコンデンサの全体断面で、積層された内部電極・両端の端子電極・基板ランドへのはんだフィレットまで確認できます。

0603(0.6×0.3mm)チップコンデンサの全体断面。積層された内部電極、両端の端子電極、基板ランドへのはんだフィレットが確認できる。スケールバー200µm。
断面出しした0603(0.6×0.3mm)チップコンデンサの全体断面。微細な内部電極の積層と両端の端子・はんだフィレットが現れている(スケールバー200µm)。

0603など極小チップ部品の断面研磨もご相談ください

0603(0.6×0.3mm)クラスの極小チップ部品でも、固定・断面出し・仕上げの条件を部品ごとに設計し、観察に使える断面をお出しします。「このサイズは研磨できるのか」「どの断面位置を出したいか決まっていない」という段階からでも構いません。 ご依頼の際は、呼称系(インチ/メートル)と実寸、観察したい箇所をお知らせいただけるとスムーズです。 初回は1断面を無料で確認いただけますので、お気軽にお問い合わせください。

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