糸・繊維の断面研磨・解析|開発品の断面構造を確認
Solution

糸・繊維の断面研磨・解析|開発品の断面構造を確認

用途・機能で断面が大きく変わる糸・繊維を、樹脂包埋・固定で保持して断面出し。開発中の糸が狙い通りの構造に仕上がっているかを、断面から確認できる状態にします。

糸/繊維断面研磨構造確認開発品評価

最終更新: 2026年7月30日

課題

糸・繊維は、見た目が同じでも機能によって中身が大きく異なります。芯と被覆の二層構造、撚りの本数、中空か中実か、断面が丸か異形(三角・多葉など)かといった違いが、強度・吸水性・肌触り・機能性を左右します。さらに、糸の断面は長さ方向の位置によって一定とは限りません。ある箇所では設計どおり中央に整っていても、別の箇所では片側に寄っていたり、形が崩れていたりします。実際のご依頼でも「正常であれば真ん中にあるはずのものが、異常な箇所ではどんな形で、どちらに寄ってしまっているのかを見たい」という確認が目的でした。こうした内部の状態は外観からは判別できず、確かめるには断面を出すしかありません。一方で、糸は細く柔らかく変形しやすいため、狙った位置で断面を綺麗に出すには保持・固定の作り込みが要になります。

解決策

細く柔らかい糸・繊維を樹脂包埋・固定で保持し、変形を抑えて狙った断面を出します。仕上げた断面を観察し、芯・被覆・撚り・中空/中実・異形断面などの内部構造を可視化。開発品が狙い通りの構造に仕上がっているかの確認に対応します。

Point 1

細く柔らかい糸を保持したまま、狙った断面を出す

糸・繊維は細く柔らかいため、そのままでは狙った位置で断面を出しにくく、樹脂埋め・固定の作り込みが要になります。特に糸は軽く帯電しやすく、通常の樹脂埋めでは静電気で1本ずつがばらけて広がってしまい、狙った配置のまま固定できません。当社では独自の手法でこの広がりを抑えて樹脂包埋し、複数本を整列させ変形や倒れも抑えた状態で保持してから断面出しに入るため、お客様が見たい断面を再現できます。下は吸水速乾タイプのTシャツ生地を切り出して樹脂包埋し、生地を構成する糸束の断面を出した例です。

樹脂包埋した糸(生地)の断面研磨写真(光学顕微鏡・スケールバー500μm)。生地の断面線に沿ってフィラメント1本1本の切り口が並んで露出している
Point 2

断面から芯・被覆・撚り・中空/中実・異形断面などの構造を特定

同じように見える糸でも、機能によって断面構造は大きく変わります。芯と被覆の二層構造、撚りの本数、中空か中実か、丸断面か異形(三角・多葉など)かといった違いは、外観では判別できず、断面で初めて分かります。下の断面写真では、糸束ごとにフィラメント1本1本の切り口が現れており、束の構成本数や断面形状をそのまま確認できます。

フィラメント断面を高倍率で捉えた光学顕微鏡写真(スケールバー200μm)。1本1本の切り口の形状や大きさの違いが確認できる
Point 3

開発品が狙い通りの構造に仕上がっているか断面で確認

開発中の糸・繊維で、芯や被覆の位置・厚み、撚りや中空/異形の形状が狙い通りにできているかは、外観では分かりません。断面を出すことで、設計・狙いどおりの構造に仕上がっているかを直接確認でき、試作の検証や工程改善の判断につなげられます。断面の形は糸の位置によっても変わるため、断面を出す箇所を変えて、正常な箇所と異常な箇所で形や寄り方がどう違うかを比較する確認にも対応します。ご提供は断面写真が基本で、構造の判定・評価はお客様の設計・仕様情報と照らし合わせてご確認いただけます。

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